2015年2月4日(水曜日)放送のNHKためしてガッテン「クラッとしたら…そこに潜む病気解明SP」では、失神性立ちくらみの治療法や予防法が紹介されていました。
失神性立ちくらみとは?
失神性立ちくらみの正式名称は「血管迷走神経性失神」。血管迷走神経性失神は立ち続けたり座り続けたりなど、動いていない時に起きやすい。
失神性立ちくらみは思春期に起こる「くら〜」と倒れるのと同じもの。失神性立ちくらみの年代別分布(産業医科大学病院ほか3つの医療施設による調査)を見ると、20代で多く一旦減少傾向になるが、40〜50代で急増する。
しかも心臓も悪くないし、貧血があるわけでもなく、脳に異常があるわけでもない人に起こる。
なぜ失神性立ちくらみが起きるのか
人間は立っている状態だと血液が下に向かう一方。そこで交感神経が血管を収縮させて上に戻してくれている。
しかしなんらかのストレスが加わると、交感神経の働きに対して血管を拡張させる働きがある迷走神経が過剰に反応し、血管を拡張させリラックスさせる。
交感神経が血液を上に上げた時に血管が拡張すると血液が下に戻ってきてしまう。すると立ちくらみがする。
実際に健康な人と失神性立ちくらみの人に同じ姿勢で立ってもらい脚の温度を測定。するとたった瞬間はどちらも同じように冷えている。
しかし5分経つと健康な人は足首のほうが冷えていて、立ちくらみがある人は温度が上がっている。
つまり下に降りてきた血液を上に戻すことができなくて温かい血液がたまっている。健康な人は交感神経が血液を収縮させて上に戻しているので足首の温度が低い。
失神性立ちくらみの治療法
北九州市の産業医科大学で1000人以上の失神性立ちくらみを治療している安部治彦教授が失神性立ちくらみのち療法を紹介。
失神性立ちくらみの患者さんのほとんどは治るそうです。
実際にこの治療を受けた患者の症状は驚くほど改善。「これで症状が出なくなるってことは正直不思議でたまりません。」と話していた。
やり方
- 1
- 壁を背にして、頭からおしりは壁に付ける。かかとは壁から15cm離す。足に力を入れないのがポイント。
この体勢は失神を起こしやすくる体勢。この体勢を繰り返し繰り返し擦ることによって体が適応してくる。
最初は数分しか立てなくてもOK。気分が悪くなったらすぐやめる。多くの人は2〜3週間で30分立てるようになる。
立っている間はテレビや本を見てもOK。足だけは動かさないようにする。足の筋肉が使われると血管が収縮し交感神経を正常に戻す治療につながらない。
この病気はストレスをきっかけにして起こることが多いので、一番大事なことは神経の乱れの原因となるストレスをできるだけ取り除くこと。
失神性立ちくらみの前兆
- 頭が重い
- 吐き気
- 腹痛
立ちくらみの予防法
多くの患者は前兆がある。前兆が起きた場合は、倒れて怪我するのが心配なのでしゃがみ込む。
それ以外には両腕を組んでぎゅっとお互いを引っ張る。交感神経を緊張させ血圧を上昇させる。すると頭に血圧が上がって意識を失うのを予防できる。
立っている時に前兆が起きた場合は、両足を組んでぎゅっと力を入れる。
失神性立ちくらみが原因で仕事を辞める人も
番組では自動車の整備工場で働いていた57際の男性の話を紹介。
「顔の向きを変えようとした時に、顔を動かした瞬間にスイッチが倒れる感じでバタンと倒れてしまった。他の人の工具棚にもたれるように倒れた。現場には工具が散らばって大変だった。」
脳梗塞をうが外MRIの検査を受けたが異状は見つからなかった。その後も同じ症状を繰り返し仕事を続けることに難しさを感じるようになった。
さらに「人に話しても疲れているんだろう、寝不足なんだろう、飲み過ぎなんじゃないかと見られ、信用されてもらえないのが辛い。」と話していた。
失神発作後の勤務状況を聞いてみると、休職・退職した人が19%、転職した人が29%という結果に。
番組を見た人の感想等
あと先月ぐらいのためしてガッテンで立ちくらみ・めまいを扱ってたんだけど、その時に紹介されてた治療法が、かかとは壁から20〜30cm離して何分か壁に寄り掛かったままでいるというもの。これはわざと脚に血液が落ちやすい体勢で、血液を押し上げる自律神経の働きを訓練するというやつですね。
— GARUDA (@MITCHY0635) 2015年4月13日
病院行ったら起立性調節なんちゃらってやつだった。先日ガッテンでやってたという立ちくらみに慣れるための運動教えてもらった。よくなりますよーに。
— なおたす (@sunaota) 2015年3月30日
ためしてガッテンで立ちくらみについて特集していた。立ちくらみが大腸ガンの前兆となること、立ちくらみから発展して心原性失神になることがあること、立ちくらみが失神性立ちくらみとなることがあるという。便を見たり、脈をみたり、壁に寄りかかる治療法を紹介していた。とても勉強になった。
— Takeshi (@t_a_k_e_s_h_) 2015年3月29日
ためしてガッテンの立ちくらみが治るポーズ、やってみると本当に苦しい。ただ壁に寄りかかって立ってるだけなのに苦しいって、体が弱ってたんだなぁ。。
— やました すみえ (@Ysumie) 2015年2月11日
「失神性立ちくらみ」で倒れる人多いんだ(°_°)バスやタクシーの運転手さんが気を失って事故が起きてるけど、これなのかな?これは治る病気だそうです#ためしてガッテン
— 阿銀 agin (@agingin) 2015年2月4日
わたしよく昔立ちくらみとか失神とかで意識失ってぶっ倒れてたのって心原性失神ってやつだったんだって今ためしてガッテン見てわかったわ。笑 血圧低くなかったし、心電図引っかかったのに病院で診てもらっても問題ないってところも当てはまる。数秒間心臓止まるんだってさ。こわ〜〜〜笑
— みなみ (@paramiii73) 2015年2月4日
ためしてガッテンで立ちくらみ→大腸ガンでしたって話してるんだけどうちの祖父がまさにそれだったわ。震災のあと食後に倒れて救急車で運ばれたんだけど、すぐ意識とりもどしたし単なる貧血だろうってことで帰されたなぁ。あのときもう少しちゃんと検査してたら違ったのかなぁ。
— ねこ@からあげは世界を救う (@kumakuma_hal) 2015年2月4日
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