2012年3月19日放送のNHKきょうの健康では気になる 足の痛みということで外反母趾について説明しました。
出演:武藤友樹,久田直子,慶應義塾大学講師須田 康文
外反母趾とは?
外反母趾とは、足の親指に起こる病気。
健康な足の親指は、付け根にある中足骨とその先の基節骨がほぼまっすぐにつながっているが、外反母趾では、中足骨が体の内側を向き、基節骨は体の外側に曲がっている。
そのため、親指の付け根が出っ張っているように見え、この部分が靴に当たると痛む。
女性に圧倒的に多く、男性の患者は全体の1割程度。
もともとの足の幅、骨の向きなどの体質に、足に合わない靴やハイヒールなどの日常生活の負担が加わって発症すると考えられてる。
ほうっておくと進行する
エックス線検査で、親指の中足骨と基節骨の中心線が交わる部分の角度が20度以上だと一般的に外反母趾と診断され、角度により「軽度」「中等度」「重度」に分類される。
軽度は、基節骨が少し小指側に曲がった状態で、靴を履いているときに付け根の出っ張り部分に痛みや腫れが起こる。
中等度では、親指がさらに小指側に曲がり足の横のカーブが崩れ、第二趾の付け根に体重が強くかかるようになり、痛みを伴うたこができる。
さらに進行すると、第二趾が親指に圧迫されて脱臼する。
その下に親指が入り込むようになると、立ったり歩いたりなどの動作にも支障を来すようになる。
対処法
対処法としては
- 足に合う靴を履く
- 体操をする
- 足底挿板を装着する
という3つの保存療法を早い段階から行うことが大切。
靴は、先端が広いもの、さらに、足のウエストのところが広がりすぎないひも靴で、ヒールは5cm以内のものが良い。
足底挿板は、靴に入れて使うことで横のアーチを支え、足への負担を軽減する。
足の形状に合わないものは使うわず、整形外科を受診し自分の足に合うものをつくるようにする。
保存療法では症状が改善されず、日常生活にも支障を来す場合は手術が検討される。
骨が固まるまで2~3か月間は、足の指先に負担をかけないよう安静が必要。
外反母趾を改善する体操
★素足になり、いすに深く腰掛けて行う
母趾外転筋訓練
- グーの形を作るように両脚の指を軽く閉じて、指に力を入れてパーの形に広げて10秒間静止して、元に戻します。※ 1セット20回、1日2~3セット
ホーマン体操
- 両足をそろえ、両足の親指にゴム(閉じたときにたるまない程度の長さ)をかけ、かかとを合わせたまま、足先をできるだけ外側へ開き、元に戻します。※ 1回5分程度、1日2~3回
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