2012年11月12日放送のNHKあさイチ!「丸ごと味わう!大根」では、大根の辛味成分イソチオシアネートの効能などについて解説していまいした。
大根の辛味成分イソチオシアネート
お茶の水女子大学・食品科学研究室准教授の森光康次郎さんは16年に渡りイソチオシアネートという辛味成分を研究している。このイソチオシアネートには、ピロリ菌の除去や発がん抑制などの様々なパワーが秘められている。
抗酸化力を高め肌を老化から守る
さらにイソチオシアネートには体内の抗酸化力を高める効果があるため、肌を老化から守る効果が期待されている。
加齢黄斑変性症の発祥リスクを下げる
さらに近年日本人にも急増している加齢黄斑変性症(視界の中心が見えにくくなる病気)動物実験でこの病気の発症リスクを下げるのリスク下げる可能性が期待されている。
このイソチオシアネートはアブラナ科の植物(わさび・マスタード・からし・かいわれ・スプラウト等)からしか取れない貴重な成分。そこで最も身近な大根が注目を浴びている。
イソチオシアネートのとり方
イソチオシアネートは大根の皮や先端部分に多く含まれている。
すりおろす
イソチオシアネートの素となる成分と酵素は細胞の中で別々に存在している。これをすりおろすことで隔てていた物が壊されてイソチオシアネートの素の成分と酵素が出会って、イソチオシアネートが出来上がる。
生で食べる
イソチオシアネートができる際に活躍する酵素は熱に弱いという性質があるので、加熱するとイソチオシアネートができにくくなる。
15分位内で食べる
イソチオシアネートの量は時間が経つと分解されて減っていってしまい15分で半減してしまうので、食べる直前にすりおろす
健康効果アップする大根おろし技
相模女子大学栄養科学部管理栄養学科の専任講師の酒井祐子さんによると大根おろしはおろし金の種類によって辛味が違うそうです。これはおろし金の刃の形の違いが原因。
セラミック製が辛くプラスチック製は辛くない
辛い第このが作れるセラミック製は刃が鋭くないが、辛くないプラスチック製は鋭い形。こうした違いが辛さの違いにつながったと考えられる。
セラミック製のように刃が鋭くなく、押しつぶしながらすりおろすタイプの場合、細胞が多く潰される。するとイソチオシアネートがたくさん作られ辛くなる。
一方プラスチック製の鋭い刃の場合、細胞はあまりつぶれない。そのためイソチオシアネートはあまり作られず辛くならない
新種の大根だいこん中間母本農5号
そんなイソチオシアネートに注目し新種の大根まで生まれている。番組では農研機構野菜茶業研究所で大根の新品種の開発に取り組む石田正彦を紹介。
石田さんが7年の月日を費やして生み出した新種の大根が、だいこん中間母本農5号。イソチオシアネートの弱点を克服した画期的な大根。
従来の大根の加熱後のイソチオシアネートの量は、6分を境に減り続け15分後には半減する。これは時間が経つと分解してしまうため。新種の大根はこの減少がほとんどない。
またイソチオシアネートには分解されると漬け物などに臭みが出るという弱点もあったが、新種なら臭みがなく辛味が残ったものが作れるというメリットがある。早ければ2年か3年で販売されるようになるそうです。
大根の辛味は刺激によってイソチオシアネートという辛味成分が増える。極力刺激を与えない調理をすれば甘いまま大根が食べられるかもしれない
確かに、おろしにするより大根をそのまま食べた方が甘いよ pic.twitter.com/PpfKZ691RG
— 【引越し済み】 (@doubutsuin) 2014, 11月 17
コメント