2013年2月12日放送のテレビ朝日・たけしの健康エンターテインメント!みんなの家庭の医学「名医が認めた病に効く温泉 健康名東ランキングSP」では高血圧を改善する硫黄泉のランキングを紹介していました。
40代以上の日本人の2人に1人は高血圧症
加齢・喫煙・乱れた食生活など様々な理由で血管が固くなるなど、いわゆる動脈硬化が起き血管の壁への圧力が増してしまう状態が高血圧。
この状態が進めばさらに動脈硬化が進行し血管の一部が狭くなる。その結果、後に脳卒中・心筋梗塞などの命に関わる病を引き起こす恐れもある。
40代以上の日本人の2人に1人は高血圧症と言われている。
高血圧を改善する硫黄泉
卵が腐った臭いでお馴染みの硫黄泉。硫黄泉の主成分は硫化水素といわれる成分。硫化水素は火山から噴出されるガスに含まれ、それが山に蓄えられた地下水と交わることで硫黄泉が産まれることが多い。
効能については様々な効果が言われていて、慢性皮膚病・高血圧症・動脈硬化症・慢性婦人病など。最新の研究により効果が認められたのは高血圧の改善。
高血圧症が硫黄泉に入浴することで改善傾向を示すことが最新の医学的研究により判明した。
番組では観光経済新聞社主菜の「にっぽんの温泉100選」から、高血圧改善に繋がる硫黄濃度が高い健康名湯ランキングを紹介。 ※温泉に複数源泉がある場合は代表的な源泉で調査。
硫黄濃度が高い健康名湯ランキングベスト(10カッコ内は1リットルあたりの総硫黄量)
第1位 群馬県 万座温泉【272mg】
万座温泉は海抜1800m、上信越高原国立公園の中にある高山温泉郷。しかもここにあるのは宿泊施設の8軒だけで一般の家は一軒もない。
江戸時代から湯治場として知られてきた歴史ある温泉地。
第2位 新潟県 月岡温泉【117.6mg】
月岡温泉の白玉の湯「華凰」は普段は鮮やかなエメラルドグリーンの色をしているが、季節や天候によって気温が変化すると色の濃さが代わるのが特徴。透明になったり乳白色になったりと、様々な色の変化が楽しめる。
第3位 福島県高湯温泉【113.5mg】
ココには卵の腐ったような臭いからつけられた卵湯と温泉小屋があり、創業140年もの間変わらぬ佇まいで湯治客も多い秘湯。
第4位 栃木県日光湯元温泉【55.7mg】
第5位 北海道登別温泉【28.8mg】
第6位 和歌山県南紀勝浦温泉【硫黄濃度26.9mg】
第7位 長野県白骨温泉【25.4mg】
第8位 秋田県乳頭温泉郷【25.4mg】
第9位 群馬県草津温泉【硫黄濃度15.8mg】
第10位 青森県酸ヶ湯温泉【硫黄濃度15.2mg】
酸ヶ湯温泉いは千人風呂と呼ばれる広大な温泉があり男女混浴。
なぜ硫黄泉に入ると高血圧が改善するのか
硫黄泉の権威・埼玉医科大学医学部教授の倉林均先生によると、硫黄泉に溶けている硫化水素というものが血管を拡張する作用があるそうです。
硫化水素による血管拡張効果
硫黄泉に入ると硫黄泉に溶け込んでいる硫化水素が皮膚の表面から体内に取り込まれ、血管の内部まで浸透していく。
血管は硫化水素が混入することで血中の酸素濃度が低くなったと勘違い。すると酸素を多くしようと血管を拡張させるので自然に血管内の圧力が下がる。
さらに普通のお風呂でも保湿効果があって血管は拡張するそうです。硫黄泉の場合は硫化水素ガスによって血管が拡張してさらに血圧が下がることいなる。
一般のお風呂と一般のお風呂に入った時の血圧の推移を比べた実験結果を見ると、硫黄泉に入った後は一旦血圧が上がるがすぐに下がりはじめ、10分経つ頃には一般のお風呂より血圧は大きく下回り、最高値よりも30以上も降下した。
さらに入浴後3時間経っても効果は持続するという研究データもある。
硫黄泉は万人に効き目がある
そもそも高血圧の原因は様々で、複数の原因が絡みあい改善がなかなか難しいもの。例えば塩分を控えたとしてもそれで血圧が下がるのは全体の3割程度ともいわれている。
しかし硫黄泉入浴はそのような生活習慣ではなく物理的な効果を発揮し、万人に効き目があると考えられている。
硫黄泉の効果
実際に入浴中だけではなく普段の血圧も抑えてくれる硫黄泉。番組では40代から50代の女性3名に万座温泉に2泊3日で宿泊しつつ硫黄泉に入ってもらい、普段の血圧をどこまで改善できるかを実験。
3日間で3人の平常時血圧は145→124、143→115、130→125とそれぞれ下がっていた。
硫黄泉に入ることで硬くなった血管が硫化水素で拡張する。毎日はいることで血管拡張が繰り返さえるので、血管のストレッチ効果で硬くなった血管がしなやかになり血圧が下がってくる。
家庭で簡単に硫黄泉を再現できる方法
硫化水素は水に溶けにくいため家庭のお風呂に溶けこませるのは難しいが、硫黄の代わりに炭酸が使える。
血管を拡張させる物質が含まれる泉質というのは硫黄泉と炭酸泉の2つしかない。
炭酸泉は二酸化炭素がお湯に溶けた温泉のこと。その二酸化炭素が硫黄泉の硫化水素と同じ働きをするため血管が拡張する。すると血圧が下がるのはもちろんのこと血流が促進し体温を上げる効果もある。
普通のお湯と炭酸のお湯の入浴後の体温変化をみてみると、炭酸泉の方が体温が高くなっていることがわかる。
家庭で簡単に炭酸泉を作るには市販されている炭酸入浴剤を使うと良い。様々なメーカーから発売されていて医学的効能も認められている。
炭酸入浴剤をより効果的に使うにはお湯の温度を少し低めの39度にする
少し低めの39度くらいがおすすめ。炭酸は温度が高いと気化して溶けやすくなってしまうので少し低めの温度が良い。
炭酸は温かいと感じる神経を刺激するので体感温度が1〜2度上がるので問題はない。
炭酸はぬるめで長湯
炭酸泉のキャッチフレーズはぬるめで長湯。39度くらいだと体温が上がるのに時間がかかるため20〜30分程度入るのが効果的。
かき混ぜない
かき混ぜると溶け込んだ二酸化炭素が抜けやすくなってしまうのでかき混ぜずにそのままにしておく。
炭酸が溶けきったら約2時間程度は炭酸濃度は変わらない。
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