2012年8月8日放送のテレビ東京レディス4ではトマトの健康パワーを大特集。メタボリックシンドロームを予防する13オキソODA、長寿遺伝子を活性化するケルセチン、リコピンの効果的な摂取法などが初回されていました。
トマトが赤くなると医者が青くなるということわざがヨーロッパにはあるそうです。これはトマトを食べ入ば医者が青くなるくらい病気知らずという意味だそうです。古くからそう言われるトマトは健康の維持に効果的な食材として大ブーム。
トマトに含まれる成分には美肌や疲労回復などのアンチエイジング効果や生活習慣病の予防や脂肪燃焼の効果があることもわかってきた。番組では九段クリニック理事長の阿部博幸さんがトマトの健康パワーについて解説。阿部先生は世界的にも有名ながん治療・免疫療法の権威で野菜色素とサプリメントの研究に力を注いでいる。
おいしいトマトの選び方
- ヘタが濃い緑色で上に向いているものは新鮮な証拠で良く熟しているサインでもある。
- トマトのおしりの部分にある、シマ模様がしっかりと出ているものは、栄養分がたくさん詰まって甘みがあるという目印。
- ずっしりと重いもの。
※触りすぎるとトマトの痛みが早くなるのでやさしく扱う。
トマトの栄養成分リコピン
トマトはミネラル・ビタミンA・ビタミンCなどが豊富な食材だが、栄養成分で最も代表的なものはリコピン。
リコピンはトマトを色づける赤い色素成分のこと。リコピンが健康維持に効果的な働きをしてくれる。
抗酸化作用で生活習慣病を予防してくれる
リコピンは体を錆びつかせる活性酸素を取り除く働きがある。活性酸素は体内で過剰に発生すると細胞を攻撃し傷つけて正常な働きを失わせてしまう。これが体が錆びつくという現象。
リコピンには体内で増えてしまった活性酸素を除去する強い抗酸化作用がある。つまり高血圧や糖尿病・がんなどの生活習慣病の予防し免疫力を高め縷紅かや紫外線による肌のダメージを軽減してくれる。
リコピンは皮のすぐ下や種の周りに多く含まれる
そんなリコピンは赤みの強い部分に多く含まれており、特にトマトの皮のすぐ下や種の周りのゼリー状の部分に多いと言われています。さらに種類によってもリコピンの含有量が変わるそうです。
イタリアントマト・プチトマトはリコピンが3倍!
トマトはピンク系と赤系に分かれるが、ピンク系よりも赤色の濃いトマトの方にリコピンは多く含まれる。
- ピンク系(一般的なトマトで、スーパなどで手に入りやすいトマト)…酸味が少なくさっぱりした味で生のままでも食べやすいのが特徴。
- 赤系(イタリアントマト・プチトマト)…酸味や甘みが強く皮が集めなので主に調理用に向いている。
- 赤系に含まれるリコピンはピンク系に比べておよそ3倍。
リコピンの健康効果
- 高血圧予防…血中に含まれるコレステロールの酸化を防ぎ、血管の詰まりを予防する。
- 糖尿病予防…糖尿病はインスリンの働きが悪くなって起こるが、リコピンはインスリンの働きをサポートし、血糖値を下げ正常に保つ。
- がん予防…大腸がん・肝臓がん、特に前立腺がんを予防する。
- 紫外線予防…皮膚にできる活性酸素を除去し、メラニン色素の生成を抑制する。
リコピンは約1週間体内にとどまるので毎日少しずつ食べることで蓄積される。
トマトの成分13オキソODAでメタボ予防
トマトの健康効果で今注目されているのがメタボリックシンドロームの予防。
メタボリックシンドロームとは、内臓脂肪がたまり高血圧症や高脂血症などを併発した状態のことで、心臓病や脳卒中などのリスクを高めてしまう原因となる。
メタボリックシンドロームの予防に重要な成分がトマトに入っていることが最近の研究でわかった。
今年2月京都大学などの研究グループがアメリカの科学誌プロスワンで発表したトマトの成分13オキソODA。肥満のモデルマウスに13オキソODAを含むエサを4週間与えた実験では、与えなかったマウスに比べ血中の中性脂肪量がおよそ30%も減ったそうです。
さらに13オキソODAを与えたマウスは脂肪の燃焼が促進されたことがわかった。これによりトマトのいはメタボリックシンドローム予防に効果があると大いに期待されている。
1日6個、またはトマトジュース約3缶が理想的
メタボ予防の効果を期待するには1日に中玉トマト約6個食べるのが理想とされている。
しかし市販のトマトジュースでは約3缶(600cc)でOK。毎食1缶(約200cc)飲めばメタボ予防に効果的と言われている。
ケルセチンで長寿遺伝子の活性化
長寿遺伝子とは誰もが持っているもので、私達の寿命を左右する重要な遺伝子。普段眠っている長寿遺伝子を活性化すれば身体の老化を遅くし寿命を伸ばすことことができると言われている。
この長寿遺伝子を活性化するには、カロリーを抑えた食事を毎日続けることが基本。しかしトマトに含まれるケルセチンが長寿遺伝子を活性化してくれる。
ケルセチンは皮に多く含まれる
ケルセチンはトマトの皮の部分に多く含まれており、この部分を食べることで体内の老化を抑えることができる。ケルセチンは皮と皮の直下部分に多く含まれているので皮ごと食べられるトマトは効果的。
大きいトマトを1つ食べるより、それと同じ量のミニトマト・マイクロトマトを食べたほうがより効果的だそうです。
トマトの健康効果をアップ調理法
- 13オキソODAとケルセチンはどちらも熱に強いので調理をしても壊れない。
- トマトに含まれるビタミンCは加熱すると消えるのでビタミンCが豊富な食材(バナナ・りんご・オレンジ等)と一緒に食べると更に抗酸化力がアップし効果的。
リコピンの効果的な摂取法
- リコピンを効果的に取るためには細胞壁を壊すことが大事。トマトを細かく刻んだり加熱することで細胞壁が壊れリコピンがより摂取しやすくなる。
- オリーブオイル・肉魚などと一緒に調理する。リコピンは油に溶けやすい性質なのでオリーブオイル・肉魚などと一緒に調理すると体内への吸収を手助けしてくれる。
長寿遺伝子の活性化法
- ケルセチンを含む皮ごと食べる。長寿遺伝子の活性化にはケルセチンが多い皮の部分を食べるのが効果的。
- 乳製品と組み合わせて食べる。長寿遺伝子を活性化するケルセチンもリコピンと同様に油に溶ける性質があるので、チーズなどの乳製品と一緒に食べると吸収力をアップしてくれる
その他のトマトの健康効果
便秘解消…種周辺のゼリー状の部分に食物繊維が豊富
脳の活性化…脳の神経の活性酸素も防いでくれるので、記憶力低下を防止・認知症の予防にもなる
二日酔い解消…リコピンには解毒作用があるので肝臓を強くしてくれる。飲酒の前後にとると効果的
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