2013年1月29日放送のNHKゆうどきネットワーク「厳冬・入浴中の事故を防げ」では、長年入浴中の事故について研究している東京都健康長寿医療センター副所長の高橋龍太郎さんが、入浴中の事故を防ぐ方法を紹介。
番組で入浴中の事故についてアンケートした結果、身内の方に事故があったと言う方は738人、亡くなったという方は145人もいた。(回答者数2997人)
ポイントは血圧
入浴するときの人の血圧は脱衣場に行って洗い場に行く間に徐々に上昇し、湯船に浸かるときにピークになり、そこからは急激に下降していく。
脱衣場と洗い場は寒いので体温が低い状態。それが血管の収縮によって血圧上昇をもたらし、お湯がさらに熱い場合は熱い刺激がさらに血管を刺激して血管の収縮をまねく。そのあと温められると徐々に血管が広がっていき、血圧も急激に下がってくる。
血圧が上昇した時は脳出血が起こりやすい。また血圧の下降に伴って意識が朦朧となったり失神したりすることもある。血圧が下がっているときには、脳梗塞・心筋梗塞・熱中症・起立性低血圧などになる可能性もある。
また意識障害を起こし、朦朧となっている状態で10分〜15分過ぎると徐々に体温が上昇していき、夏の熱中症と同じようなことも起こることもある。
入浴中の事故対策
熱い湯はやめる
温度が高いと入浴中の血圧変動は大きくなる。温めのお湯の場合はあまり変化がない。おすすめの温度は40〜41度。
脱衣場・浴室を暖める
部屋の中から出て行って寒くて血圧が上がっているので、脱衣場・浴室は暖める。
一番効率よく部屋の温度を一定に保つには浴室暖房機がおすすめ。可能であれば使って20度くらいに温めておくと危険は避ける事が出来る。
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簡単に浴室を暖める方法
番組では東京都新宿区にあるガス会社主任研究員の興梠さんが、浴室を暖める簡単な方法を紹介。
シャワーを高い位置にセットし湯船にお湯を注ぐ。そうすれば空気とお湯がたくさん触れて効果的。41度のお湯で10分間暖めた所、室温は20.5度から27.5度に変化していた。
入浴事故をを防ぐには
- お酒・食事の後は時間をおく…お酒を飲むと血管が拡張し、血液の流れが良くなるので同時に血圧も下がる。食事も同じで、食事をとった後は胃の中に血液が溜まり非常に血液の流れが良くなり血圧も下がる。出来れば1時間ほどはお風呂に入るのは避ける。
- 入浴の前後の水分補給
- 足元からかけ湯をしてから入る。
- 日没までに入浴…冬は日没の後は外気温が下がるので、日がでている4〜5時くらいに入ると外気温の影響を受けないでお風呂に入ることが出来る。
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