万病のもとと言われる不眠症。今や成人の5人に1人の割合で不眠の症状があると言われています。その治療としてコレまで用いられてきた睡眠薬。しかしその副作用で逆に眠れず新たな症状を引き起こすこともある。
そんななか新しいタイプの睡眠薬が開発された。不規則な生活による不眠に対して人が本来持っている体内時計を整えながら治すという睡眠薬です。
2013年4月3日放送のNHKゆうどきネットワークでは体内時計を整える新たな不眠治療薬ラメルテオンについて解説していました。
体内時計を整える新たな不眠症治療薬ラメルテオン
従来の睡眠薬は脳や中枢神経に働き強制的に脳を休ませようとする。一種の麻酔のような作用をしている。
一方新しい薬ラメルテオンは身体に備わっている本来の機能を助ける。夜になると脳の中で分泌されるメラトニン。新しい薬ラメルテオンは脳を強制的に休ませるのではなくメラトニンと同じように作用する。
従来の薬ベンゾジアゼピン系は50年近く使われており、主に脳のギャバという神経に作用し精神を安定させ眠りをゆう動作させる作用がある。これは効果が安定していて早いという特徴があるが長いこと使っていると効きが悪くなり、薬に頼ってしまうことがある。
新しい薬ラメルテオンは脳のメラトニンに働き眠りを誘導する作用と体内時計を整える作用を併せ持っている。
不眠症の原因
不眠症の原因は大きく分けて二つある。一つ目は精神的なストレス。もう一つが不規則な生活からくる不眠。ラメルテオンは不規則な生活で体内時計が乱れるという方のために開発された薬。
この薬は医師から処方される薬で最近利用が広まりつつある薬。
ラメルテオンのメリット・デメリット
従来の薬は即効性が高いが、耐性・依存性が生じやすい。
新薬ラメルテオンは耐性・依存性が生じにくいが即効性が低い。
ラメルテオンの効果
番組では実際に不眠が改善された神谷登さん(73歳)を取材。神谷さんは4年ほど前から不規則な生活によって重い不眠症を患った。神谷さんは従来からある睡眠薬を意思から処方された。最初は薬が効き寝付けたが1ヶ月ほどすると逆に寝られなくなった。
2ヶ月ほど入院して身体を休め、新しい薬ラメルテオンを服用。1ヶ月ほどでよく眠れるようになった。薬を服用しながら生活も改善。規則正しい暮らしを心がけるようにした。半年ほど経つとラメルテオンも必要なくなり自然に寝付けるようになったそうです。
認知行動療法で改善する不眠症 岡島 義,井上 雄一 すばる舎 |
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