ためしてガッテン 不眠の原因しゃっくり脚症候群の止め方・周期性四肢運動障害の治療法

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2015年2月25日(木曜日)放送のNHKためしてガッテン「あしたから劇的快眠SP 400万人の不眠の新原因脚のしゃっくり」では、不眠の原因であるしゃっくり脚症候群の治療法などが紹介されていました。

しゃっくりの原因と止め方

しゃっくりの原因は延髄が興奮すること

人は肺の周りの横隔膜や筋肉などが肺をふくらませて呼吸を行う。しゃっくりをしているときは横隔膜が痙攣し、同時に声帯が閉鎖している。

ポイントは呼吸や嚥下などを司る延髄。

喉の奥には延髄とつながるスイッチがあり、これが刺激されると延髄が興奮する。延髄が興奮するとしゃっくりが出る。

延髄

なぜ延髄はしゃっくりを出すのか?

カナダで2003年に「A phylogenetic Hypothesis for the origin of hiccough」という論文が発表され、しゃっくりは生命の進化の歴史と関係しているということがわかった。

おたまじゃくしは水中で生活をしているのでエラ呼吸をしている。しかし成長すると蛙になり肺で呼吸をする。

おたまじゃくしの声帯

肺は水を含むと溺れてしまうので、きゅっと閉じられる門を作った。その名残が今もあると考えられていて、それが人間の声帯。

声帯

しゃっくりというのは、肺に水を入れないために、もともと持っていた機能、反射の可能性があると言われている。

しゃっくりを長引かせる原因は脳

自分の身を守るための反射なら1回でいいはずなのになぜ何回も出るのか?しゃっくりを長引かせる原因は脳。

実際にしゃっくりが止まらないという人の脳の画像を見てみると、脳出血の跡が見えた。脳出血が原因でしゃっくりが出続けた可能性がある。

しゃっくりが止まらない人の脳の画像

脳に元気が無い時に延髄が興奮する

延髄は興奮しやすい。しかしみんながみんなしゃっくりが出続けるわけではない。

それは脳が延髄の興奮を抑えているため。脳にストレスがかかったり、アルコールを飲み過ぎたりして脳に元気がない時に延髄が興奮してしまう。

延髄と脳の模型

赤ちゃんは元々脳があまり発達していないのでしゃっくりがよく出る。

しゃっくりの止め方

20年もしゃっくりの研究をしているしゃっくりのプロ、藤田保健衛生大学救急総合内科の近藤司准教授がしゃっくりの止め方を伝授。

そのやり方とは「耳をふさぐように指を入れて、痛みを感じるくらいに30秒間強く押す。」というもの。

しゃっくりの止め方

番組では実際にしゃっくりが止まらなかった人に試してもらうと、しゃっくりが止まった。

近藤先生は100人のしゃっくりが止まらない人に試し、耳を押すことで70%の確率でしゃっくりが止まったそうです。(病気が原因のしゃっくりを除く)

延髄と耳の間にも神経が通っている。メカニズムはよくわかっていないが、脳の代わりに耳を刺激して延髄の興奮を抑えられると考えられている。

しゃっくりが止まる理由

喘息などの呼吸器の病気や、心臓病などの循環器の病気がある場合は耳を押さない。また一週間以上続くしゃっくりはなんらかの病気が隠れている可能性があるので内科医に相談する。

しゃっくり脚症候群とは?

しゃっくり脚症候群の正式名称は「周期性四肢運動障害」。

寝ている間に繰り返し下半身がしゃっくりのように動いて、そのために慢性的な睡眠不足になる状態。

番組ではしゃっくり脚症候群の症状が見られる富田さん(37歳)の眠っている時の様子を撮影。すると一晩で100回ほど脚がしゃっくりのように動いてた。

脳波と脚の動きを測定するとおよそ20秒ごとに脚の動きが繰り返されていた。この脚の動きによって脳は小さな覚醒を繰り返し気付かずに睡眠不足になっていた。

しゃっくり脚症候群の症状

脚のしゃっくりの原因は脊髄の興奮

脊髄は脳と直接つながっていて腰のあたりまで長く伸びている。この脊髄の興奮がしゃっくり脚の原因。

番組では福島県立医科大学医学部神経内科学講座生理学研究所の協力で、横になって腰のあたりの脊髄に磁気刺激を与えるという実験を行った。

すると本人は動かそうとしていなくても足が動いてしまった。脊髄をうまく刺激すると本人の意志とは関係なしに脚は周期的に動くという。

脊髄を刺激する実験

しゃっくりを止めるメカニズムの中に脊髄の興奮を抑えるヒントがある。

しゃっくり脚について長年研究している睡眠総合ケアクリニック代々木の井上雄一医師がしゃっくり脚の治療法を解説。

脊髄の興奮を抑えるフェリチン

フェリチンは体に大切な鉄をためてくれる倉庫。フェリチンの中の鉄は肌荒れを治したり免疫細胞増やしたり、体の様々な細胞に働きかけ活発にしてくれるありがたい物質。

脊髄が興奮しすぎて起きてしまうのがしゃっくり脚症候群。しかしフェリチンによって鉄が脳に十分供給されるとドーパミンという脳の神経伝達物質が増える。

フェリチンの作用

すると脳が元気になり脊髄の興奮が抑えられる。

フェリチンの作用

しゃっくり脚症候群の治療法「鉄の補給+ドーパミン受容体作動薬」

ほうれん草やひじきなどに含まれる鉄を十分補給することが最大の課題。しかし補給を始めても2~3ヶ月かかるのですぐには良くならない。その場合には脳のドーパミンの働きを助ける「ドーパミン受容体作動薬」を使う。

この薬を使うと効く人はその夜から効くことも多い。

しゃっくり脚症候群の気づき方

自分でチェック「1時間座って足を伸ばしていると動く」

寝る前に脚を伸ばして1時間ほどリラックスして座り、足が動くがチェックする。

1時間が基準になっているが20~30分でも十分。

周囲がチェック「20~60秒間隔で4回以上足が動く」

しゃっくり脚は夜間の前半に多いので、しゃっくり脚の疑いがある人が寝た後に脚の動きをチェックする。20~60秒間隔で「ピクンピクン」と4回以上動くようだとしゃっくり脚が疑わしい。

しゃっくり脚が疑われる場合は、日本睡眠学会のホームページに学会の認定している専門店が出ているので治療が受けられる。

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