2015年3月13日(金曜日)放送のNHKあさイチ「プレミアムトーク 西加奈子」では、作家の西加奈子さんがおすすめの小説を紹介していました。
西加奈子おすすめの小説
トニ・モリスン著「青い眼がほしい」
西さんはこの「青い眼が欲しい」について「この本を読むまでは先生にこれが常識ですと言われたら、”はいそうですか”と受け入れる普通の生徒だったが、この本を読んでから初めて”どうして?”と思う気持ちが生まれた気がします。」
「アフリカアメリカンの女の子が白人のベビードールの人形をもらって可愛いでしょと言われたけど、その可愛さがわからなくて解体してしまうシーンがあって”ホンマや”と思った。高校生の時って可愛くなりたいって思ってたけど、私が思っている可愛さって私が抱きしめるべき可愛さなのか、誰かにこれが可愛いでしょって与えられたものじゃないのかって初めて気づいた。」
「それ以外にもすごく残酷な描写がたくさんあるが、その残酷さに至るまでの道筋をきちんと書かれている。今までは残酷な事件などがあっても”もうなんなん?許されへん”で終わっていたが、”どうして彼はこんなことしたんだろう”と初めて思うようになった。」などと話していた。
長嶋有著「問いのない答え」
窪美澄著「」アニバーサリー
ルース・オゼキ著「あるときの物語」
西加奈子さんはこれらの小説について「これらの本は3.11について少しであったり多大にまつわっている小説。彼らは彼らの全力の態度を表明している。だけどお全くこちら側に強制はしない。すごく開かれている。小説ってすごく上から書くことはできるのに彼らは限りなく登場人物のほぼ同じくらいの目線に寄り添って書いている人たち。ぜひ読んでください。」となどと話していた。
また読みたい本の探し方を教えて下さいという質問に対して、「本屋さんに行くとポップの置き方などでどの本に力を入れているがわかる。本屋さんの美意識を信じるというのはすっごくありだと思う。あれだけ読んでいる方たちがこれいいっていうんだから絶対面白いと思う。1冊読んでみて合わなかったら違う本を読んだらいいだけの話。書店員さんに聞くのもあり。」などと話していた。
合わせて読みたい
小説を読んだ人の感想
問いのない答え
長嶋有「問いのない答え」ごはん食べながら読了。Twitterを肯定も否定もせず、楽しむ姿、印象に残る。長嶋有って楽しむ天才だ、と改めて思う。ひとりひとりのツイートの奥に広がる「普通の生活」が、いとおしくなった。 pic.twitter.com/YYejgqVsRf
— ほあきん@昼寝しながら (@book1276) 2014, 7月 10
『問いのない答え』長嶋 有 著(文藝春秋)読了。すいすい読めるかなと思っていたけれど、感じることが多くて時間がかかる。多い登場人物の中で感情移入してしまう人も誰だかわからなくなる人もいる。少佐が人気なのもわかる。『承認をめぐる病』に続き、”加藤”に連続して活字で出あう不思議さ。
— dotkio (@dotkio) 2014, 4月 29
長嶋有『問いのない答え』読了。呟きの向うにいる“誰か”の、それぞれの人生と想い。タイムラインをそのまま物語したような、まさにTwitter文学賞に相応しい小説だ。「大人は、寂しくてはいけないんじゃないか」と思う女子高生とラストの「いいんだよ」にぐっときた。 #感想部
— ゆずこ (@yuzcco) 2014, 4月 10
長嶋有『問いのない答え』も読了したけど、ちょっと感想まとまらない。すごーくよかった。場面転換がするするしてて不思議で、時事問題たくさん入ってて、よい表現たくさんあったよ。豊崎さんが褒めるのよく分かる。
— きまや (@kimaya4125) 2014, 4月 6
長嶋有『問いのない答え』読了。
ゆるい作風といわれる著者が本気で書き切った全然「ゆるくない」小説。ツイッターでの交流を軸に描く群像劇というとキワモノにも聞えるが、秋葉原事件、3.11をも取り込んだ、10年後にも残るであろう文学。今読むのが「旬」かも知れないけど急ぐことはない。
— 阿部英樹 (@omelette1975) 2014, 3月 25
長嶋有『問いのない答え』(文藝春秋)読了。地震の三日後、ネムオはツイッターで言葉遊びを始めた。詳しいことは書かないまま「どうしますか?」と仲間に問い掛ける。そして参加者は無理矢理回答し、その結果、答えはどんどん積まれていく。「どうしますか?」は同じものなのに、見え方は大きく違う。
— ふう (@_fuu3_) 2014, 3月 24
長嶋有『問いのない答え』。同時代の国内作家の本はめったに読まないけれどこれは今読まなければいけない本だという予感に駆られて読了。わたしたちはつまらない日常の中でなんとか普遍的なものを見出そうとしながら生きているけれど、『問いのない答え』は徹底して移ろうものごとに視線を注いでいる。
— シラサカミエ (@ShirasakaMie) 2014, 2月 5
「問いのない答え」読了。単純にすごいなぁと思った。どんどん話が積み重なって繋がって行く感じが、『ツイッター小説』だった。ツイッターをやってない時の行動や心の動きは、現実のツイッターの中の人たちにも等しく起こる出来事だし、無意識に全然知らない誰かのことを考えていたりする。
— KACHIMI KIZUSU (@kachimi_san) 2013, 12月 16
アニバーサリー
窪美澄「アニバーサリー」読了。うーん、晶子や千代子のあたたかさは好きだし素敵な言葉もある、著者の思いも伝わってくるんだけど、どうしても真菜に共感できないんだよなあ…。いびつな家族という要因はあるにせよ、流れるように事態を悪化させる選択をしたのは紛れもなく真菜自身。#読書 #感想部
— ぱら (@para70) 2014, 5月 16
先日『アニバーサリー』を手に取り、震災への色んな想いを巡らせながら読了しました。窪さんが死ぬ思いで書いたというこの長編。本当に一語一句を、時には繰り返しながら読んでたら3日もかかってしまった…。そのくらい簡単には説明のできぬようなものが詰め込まれていた気がします。
#窪美澄
— ゆうにゃんだよ (@you_nyan424) 2014, 3月 12
『アニバーサリー』読了。今回も家族がテーマみたいだけど、世代・男女・時事問題絡めた分『クラウドクラスターを愛する方法』の方が好き。「自分の感じていることや思っていることは、言葉にしないと誰にも伝わらないんだ」は同意。だから、晶子が子育て中に伝えれなくなったのかもっと読みたかった
— vanity (@moongray) 2014, 3月 4
窪美澄さんのアニバーサリー読了。食べることと生きること。子どもみたいな大人が増えた世界。家族のかたち。……真菜はしっかり育てられるのかなぁと思った。しっかりって何?とも思うけど。。親へ対する私の気持ちも、晶子さんからみれば、子どもみたいなものなのかな。おおぅ。なんか不安。
— asm (@aya5smo) 2014, 1月 25
昨日の夕方から今朝にかけて、窪美澄のアニバーサリー一気に読了。ふがいない僕は空を見た、以来同氏の作品は二作目やけど、ふがいないとは違った読み応え!堪能しやした。最後はなぜだかウルウルまで。。いい作品を、いい場所で読めるっつーのはほんとに幸せなことです。ナマステ。
— tacotaco (@cinq189) 2014, 1月 2
窪美澄さん『アニバーサリー』読了。親子、特に母子の関係、家族の距離、時代の変化、生活が一変してしまうような未曾有出来事…。正解やすべてうまくいくような解決策なんてないような事。絶望したり、恨んだり、誰かのせいにしたりしてしまいたくなる事。そこに光を差す一言がとにかく印象的。
— eri.a (@erinori) 2013, 11月 30
窪美澄『アニバーサリー』読了。この作家さんの本は読み進めるのがきつくて、得意ではないなと思いながらもデビュー作からずっと読んでる。生きていくのが辛くてもなんとかなると思わせるラストが好きなのかもしれません。
— ハシモ (@hashimomoto) 2013, 11月 26
窪美澄『アニバーサリー』読了。原発事故と第二次大戦をシンクロさせながら、不安に満ちた「今」にも希望を感じることができた作品。登場人物の生い立ちの描写はもっと短くても良かったのかも。別の作品も読みたい。
— twi4848twi (@twi4848twi) 2013, 11月 26
窪美澄『アニバーサリー』(新潮社)読了。75歳、マタニティスイミング講師の晶子と、その生徒の真菜。晶子の思いは真菜に届いているのだろうか。真菜が想い描く「世界」って何だろう。晶子の戸惑い。晶子と真菜、周りの人々の思いに自分を重ねる。悩んで悩んで。答えなど簡単に出せるはずが無い。
— ふう (@_fuu3_) 2013, 9月 8
窪美澄『アニバーサリー』読了。窪さんの小説はクラウドクラスターを愛する方法、に続き読んだのは二つ目。深いよ。人格形成には家庭環境や時代背景が重要だってことを知っている人の文章。震災や戦争の話を現代の人間を語る下敷きにしていてとても深い話だった。
— コアラ (@tyerorys) 2013, 7月 17
窪美澄さん「アニバーサリー」読了。めちゃくちゃ面白かった。登場人物の女性達に深く感情移入できた。で読み終わって、あれ…世の中、男、取り残されてないか…?とゾッとした。女性の「活用」とか言ってしまう男性、家庭を顧みずに仕事する男性…こんな人に読んで欲しい。女性は確実に先に進んでる
— Takuya Yoshihara (@yoshiharatakuya) 2013, 4月 2
1 窪さん『アニバーサリー』読了。戦前から東北東日本大震災までを母親になった女性を軸に描く。戦前から戦争が終わり高度経済期を生きてきたおばあちゃん世代の晶子と95年に女子高生だった真菜という世代を交互に描き最後に結びつけていく。意識的に窪さんがやっていると思ったのは、2へ
— 碇本学 (@manaview) 2013, 3月 27
窪美澄「アニバーサリー」読了。とにかく、すばらしかった!読んでいるといろんな言葉が心にザクザク突き刺さり、自分の価値観もぐらぐらと揺さぶられる(震災当時のこと思い出すんだよねえ)。読み終わったときに大切なんだけど、すごく重たい荷物を預けられたような心持ちになるんだよなあ。
— とある本好き (@bkuma201) 2013, 3月 23
あるときの物語
ルース・オゼキ『あるときの物語』読了。時空の異なる二つの物語が平行し、互いに干渉しながら語られる不思議な話。主人公のルースが著者本人という所がノンフィクションであるかのような感覚をもたらす。ルースの幻想的な体験には心揺さぶられた。素晴らしい作品。
— はらいそ (@paraiso_o) 2014, 8月 27
下巻読了「あるときの物語」(早川書房)良質な小説世界を堪能できた素敵な作品だったな誰もがルースと同じ気持ちでナオの行く末を思わざるをえない
ハルキは春樹へのオマージュ??
— 伊田林 浮刄@RinGoddess (@ringo417addict) 2014, 3月 23
ルース・オゼキ『あるときの物語』読了。
痛みはある。少しの揺れがだんだんと大きく深くなって世界中を震わせるような話だった。
— 花 (@nahanohana) 2014, 8月 3
青い眼がほしい
トニ・モリスン『青い眼がほしい』読了。久々にガツンとくる文学を読んだ、という感じ。発表されたのが1970年ということで、当時の人種差別の有り様が色濃く反映されているのだろうけれども、ごく普遍的なことが描かれていた。人間の、人間の営みの、人と人の関わりの悲しみ、醜さ、美しさ。
— 伊藤絵美 (@emiemi14) 2015, 3月 1
トニ・モリスン『青い眼がほしい』読了。凄い作品。”醜い”風貌の少女が望んだことは、只ひとつ、(愛される為の)青い眼。然し運命は彼女に凄惨だった。圧倒的な物語る力は、実験的な試みさえも飲み込んで、頁を繰る手を止めさせない。近い過去の米国の話だが、太古から来る神話のように思えてくる。
— DIA-KIKU,DAI-SUKI (@australasicus) 2014, 1月 18
トニ・モリスン「青い眼がほしい」読了。人間が何らかの人間であるためには、それを示すための比較となる誰かが必要となる。僕たちは無意識にそれをやる。そして誰かを傷つけている。今作は蔑まされてきた黒人の叫びのような作品。どうしていいのか戸惑ってしまう内容でした……。
— 可二郎 (@kjiro1209) 2015, 2月 22
トニ・モリスン『青い眼がほしい』読了。凄い作品。”醜い”風貌の少女が望んだことは、只ひとつ、(愛される為の)青い眼。然し運命は彼女に凄惨だった。圧倒的な物語る力は、実験的な試みさえも飲み込んで、頁を繰る手を止めさせない。近い過去の米国の話だが、太古から来る神話のように思えてくる。
— DIA-KIKU,DAI-SUKI (@australasicus) 2014, 1月 18
コメント