2012年9月21日放送のNHK情報LIVEただイマ!「知らないと怖い!糖尿病」では、血糖値を上がらずダイエットになる奇跡の糖として、希少糖・プシコースが紹介されていました。
希少糖プシコースとは?
希少糖とは自然界にわずかしかない糖。その一つのプシコースは血糖値の上昇を抑え、脂肪の蓄積も防ぐ効果がある。
プシコースは一見すると砂糖のようにも見えるが、砂糖の約7割くらいの甘さでさわやかな甘さがする。カロリーはゼロ。
プシコースの効果
同じ量のエサを与えている2匹のネズミの一方にはプシコースを与えるという実験を行ったところ、普通のエサのネズミは682グラム、プシコースを与えたネズミは536グラムと2割り程軽くなっていた。また内臓脂肪の蓄積も3ヶ月で30%抑えられるという結果も出ている。
また2匹のネズミのの片方にはプシコースを含んだ水を、もう一方のネズミにはただの水を食後にたっぷりと飲ませたところ、プシコースを飲んだラットの食後血糖値の上昇が20%も低くなった。
ネズミだけではなく人でもその効果は実証されていて、プシコース入りのシロップを普段の食事に加えて摂取し続けるという実験を行ったところ、3ヶ月で平均1.8キロ減ったという結果が出た。
また健康な人20人にブドウ糖を飲んでもらい、その時の血糖値の変化を調べた所、プシコースを加えた時は血糖値の上昇を25%抑えることができた。
なぜ体重が減るのか
食事で取った糖は連なった状態で入ってくるが、腸内にある酵素などによって分解されブドウ糖になる。そして多くは血液中に取り組まれるが、余ると脂肪として体内に蓄積される。
ところがプシコースは、酵素の働きを弱めブドウ糖として吸収できる量が減るため、結果として脂肪の蓄積が抑えられると考えられている。
またプシコース自体にもインスリンを出したり、細胞を守る働きがあり、血糖値が上がりにくくなる。
プシコースの形も影響
プシコースの化学式はブドウ糖と全く同じC6H12O6。
腸の壁にはブドウ糖を取り込むゲートがある。ブドウ糖が来るとピタッとはまりゲートが開いて吸収される。
プシコースも糖の仲間なのでブドウ糖のゲートに入ろうとする。ところがブドウ糖とプシコースは形が少し違うのでなかなか入れない。ここにブドウ糖が来てもプシコースによってはじかれるためブドウ糖の吸収を阻害される。
なのでブドウ糖と一緒にプシコースをとると血糖値の上昇が抑えられる。さらにカロリーの吸収も減る。
希少糖D-プシコースによる動脈硬化・肥満の防止 – 香川大学
一般の人が変えるのは1〜2年後
一般の人がプシコースを直接買うことができるのは1~2年後になる予定だそうです。
楽天市場などの通販サイトではプシコースを使ったケーキなどが販売されています。
また香川県木田郡三木町にある希少糖(レアシュガー)販売会社のレアスウィートはD-プシコース等の希少糖を約 10~15%程度含んだ希少糖含有シロップ、「レアシュガースウィート500gボトル」を香川県限定で販売している。
希少糖/RareSugarの普及啓発および製品の販売 株式会社レアスウィート
2月24日放送のNHKEテレ・サイエンスZERO「46億年目の大逆転!奇跡の糖が人類を救う」では希少糖プシコースとアロースについて解説されていた。
様々な病気の進行を遅らせる希少糖アロース
希少糖アロースには様々な病気の進行を遅らせる効果があることが期待されている。
がん細胞の増殖抑制効果
まずはがん細胞の増殖抑制効果。片方のがん細胞にはブドウ糖を、もう片方にはアロースを加える。
するとブドウ糖を加えたがん細胞は5日後には増殖してしまったが、アロースを加えたがん細胞は増殖を抑えることができた。
活性酸素の抑制効果
全身の神経が侵され徐々に身体の自由が奪われていく病気ALS(筋萎縮性側索硬化症)。
このALSにかかったマウスにエサと一緒にアロースを与えた。アロースを与えていないマウスは発症4日後ほとんど身体が動かなくなる。
ところがアロースを与えたマウスは6日後でも元気に動き回り、ALS、の進行を大きく遅らせることができた。
香川大学医学部の徳田政明教授はアロースを使った新薬の開発を進めている。
徳田さんは「アロースをもとにさらに有効な物質を作ることで治療薬に繋がる可能性を持っている」と話していた。
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