NHKあさイチ!産後クライシスの克服方法 9月5日

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2012年9月5日放送のNHKあさイチ!で紹介されていた産後クライシスの克服方法や上手な里帰りの方法などについてです。

産後クライシスをいかに克服するか

大事なのは『夫が父親として自覚をもち、産後に家事・育児協力をする事』。番組ではネットクラブへのアンケートを通し、『産後クライシスが起きなかった』という妻たちがどんなことをしていたのかご紹介。

自分が何をして欲しいかを言葉で伝えている。

まず、挙げられるのが我慢をせずに自分の状態やして欲しい事を夫に言葉で伝えているという事。『問題を1人抱え込みがちな女性』が産後に精神的に追い詰められている時に、夫から『察してもらうじゃなくて、言葉にしてもらわないとわからない』と指摘された事をきっかけに、夫と話し合うようになり関係が回復したという例もあった。
(参考『男の人は察する事ができない。だから言葉で伝えよう』とは女性の産後ケアに長年取り組んでいる「NPO法人マドレボニータ」の吉岡マコさんのススメでもある。吉岡さんは自分の体の状態や今の気持ちをしっかり言葉で夫に伝えましょうと多くの産後女性に勧めていいる。)

家事協力してくれた夫をほめる

夫が家事や育児協力をしてくれた場合、しっかりほめることが重要。
『ママ友を通して夫をほめてもらう』という高度なテクニックを使い、夫を家事や育児に促したという女性がいた。
また、『姑に細かく指図されるのが本当に嫌だった。夫も妻に言われるといやだろうと思い、ひたすらほめることで伸ばしています』という女性もいた。

家事をした場合に『6割でOK』と考える。

男性は育児や家事の能力は経験値の少なさから一般に女性よりできない傾向がある。
とりあえずそれまでは『家事の完成度は6割でOK』と考える事も重要とも言えるかもしれない。(続けているうちに男性の家事や育児能力は一般的には上達する)
NPO法人ファミリーカウンセリングサービス主任カウンセラーの荒木次也さんは男性が仮に手伝った場合に女性がその完成度に不満をぶつける事で男性のやる気を削いでしまうことがある事を指摘した。特に以下のような言葉に気をつけると良いといいます。

夫への要注意ワード

まだ〜?
やり方が違うよ
やっぱり私がやるわ!

産後クライシスをこじらせた場合

荒木次也さんによると、実際に夫婦仲に問題を抱え40代、50代になって荒木さんの元を訪れる人の半分は産後から問題を抱えているという。
荒木さんはそうした問題を抱えた人が集まって話し合う場所を作り、そこで第三者同士が会話する事で自分の間違っていた点に気づいてもらおうという取り組みを行っている。『今の不仲の原因は産後から起きていた』という事に男性や女性が気づくのが夫婦関係を回復させる第一歩になるという事です。

荒木次也先生のカウンセリング

荒木次也先生の元に離婚の相談に来た夫婦の中には、仲が回復した夫婦もいる。
東京新宿で毎週土曜日に行われるカウンセリングでは、2人の関係を回復させるカウンセリングシートを配り、カウンセリングを行なっている。

妻の良いところを書き出す

「妻の長所」を20個、「妻の好きなこと」「妻にしてもらったこと」「妻にしてもらっていること」などを12個、など妻の良い側面を毎日書きだすように指導します。書き続けることで妻の味方が変わっていくいいます。
関係が悪い時は相手の悪いところだけを見てしまうが、毎日書き続けていくと、相手の良い所だけを見るようになってくる。
気持ちはだんだん重なって強くなっていくものなので、書き続けるれば変わっていくそうです。

実際に産後クライシスから抜けだした人の例

番組では実際に荒木さんの元に通い産後クライシスから抜けだした中村さん(仮名)を取材。
中村さんは妻と一時は離婚寸前までいったといいます。それは子供がまもなく3才になるというとき。中村さんは妻から突然離婚を切り出されました。
中村さんは「ちゃんと安定した仕事をして給料をもらってきて、何不自由なくさせていると思ったけれど、なぜそれが離婚を申し立てられるんだろうと」疑問だったそうです。
妻は復縁の条件としてカウンセリングを受けることを求めました。中村さんは自分に非はないと思っていたが受けてみることにした。
はじめのうちはカウンセリングシートはほとんど埋められなかったといいます。妻にしてもらっていることという欄に書けたのは「食事の準備」「掃除」「洗濯」のみで他は思い浮かばなかった。
しかし毎日紙に向きあって妻のことを真剣に考え続けるうち、妻がしてくれたことや、長所が次々と思い浮かぶようになった。妻に対し感謝の念を抱くようになるとともに、自分が妻を傷つけていることにも思い至った。
反省した出来事の多くは、産後の時期のことだった。
中村さんは「子供が生まれたらほったらかし、妻に任せっきり。私1人のサポートするのも大変なのに、子供ができてそれが2人になって、負担度が2倍になって本当に大変だっただろうなと。夫や父ではなかったんでしょうね。その当時」と語った。
本気でやり直したいと願うようになった中村さんは手紙で妻と子に思いを伝えました。
離婚を考えていた妻は、やがて夫の変化を感じるようになったといいます。久しぶりに一緒に食事を一緒にした時、自分から子供の面倒をみはじめた夫の姿を見て、その変わりように驚いたといいます。
妻は、「以前だったら頼まないと動かない。これをやってと指示をしないと動けなかったのが、なにかないといってくれるようになった夫がいて、今までになく楽しく食べられた。ちょっと変わってきたのかなとその時感じました。」と語った。
別居して1年。2人は再び家族に戻った。別れる前より関係が深まっているといいます。
中村さんは「子供が熱を出したから仕事を休むとか以前は考えられなかったけれど、今は平気でそういった話を職場にもできるようになった。」と話した。
今年には新たな子供も生まれたが産後クライシスは起きてないといいます。
妻は「今が一番いい。今まで付き合ってきた中でも、一番今がいい時期だなと思う。」と話していた。

里帰りの意外な落とし穴

日本の特に都市部では里帰りをして出産をする女性は少なくない。NPO法人マドレボニータが都市部周辺に住む620人を対象に行った調査では、およそ57パーセントが里帰りをしたと答えている
しかし、里帰りには『夫と一緒に子育てを0から始められず、父親としての自覚が生まれにくい』という落とし穴もあることが分ってきた。(参考 横浜創英大学の久保恭子教授が首都圏に住む196人の父親を対象にした調査のデータからは「里帰りをすると夫が父親としての実感を抱きにくくなる」との傾向が浮かび上がり、里帰り男性の父性を阻害する恐れがある事を指摘している)
番『産前産後で3か月里帰りをした女性』が『里帰り中の安心感と里帰り後の夫の非協力とのギャップ』に苦しみ、最終的に『夫より実家の方が頼りになる』と考え離婚してしまったケースもある。
『産後クライシスがあることをあらかじめ知っておいて、夫と対策をとれていれば違った結果になったかもしれない』と女性は話した。

上手な里帰りの方法

離れてる時

まめなコミュニケーション
夫が来たら育児を体験

里帰りから戻る時

夫に前もって掃除してもらう
夫の参加はできる事から

また番組で紹介されていたベネッセ次世代育成研究所の調査データは、ベネッセ次世代育成研究所のサイトから見ることができます。
第1回 妊娠出産子育て基本調査(横断調査)
第1回 妊娠出産子育て基本調査・フォローアップ調査(妊娠期~2歳児期)

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