2013年2月26日放送のNHKあさイチ!「ヘルシー!人気 “国循”レシピ」では、今注目されている国循レシピを紹介していました。
国循レシピとは?
国循(こくじゅん)とは、国立循環器病研究センターのことで心臓病や脳卒中など循環器病の治療を最先端で行なっている病院。この国循が考案した減塩レシピがいま注目を集めている。
国内には4000万人以上高血圧患者がいるとされていて、その予防と治療に効果的なのが塩分を控えること。日本高血圧学会は1日の塩分摂取量を「6グラム未満」を目標としているが、「減塩=味気ない」と思われがち。
そこで国循では「1食の塩分2グラム未満・600キロカロリー以下」でありながら、おいしい入院食を考案。
国循のオリジナル減塩レシピは本にもなっていて、去年12月の発売以来注文が相次いでいる。本格的な減塩食なのに味もしっかりというレシピを家庭向けに厳選。和洋中70以上の料理が載っている。調味料を正確に測れる計量スプーンがついているのも人気の秘密。
番組ではこのレシピをどのように作っているのかを本家本元の大阪府吹田市にある国立循環器病研究センターを取材。調理師長の竹田博幸さんは元和食の料理人。京料理の技を生かし、おいしさと減塩を両立させたと言います。
竹田さんは「醤油や塩分を控えめにするのではなく素材を活かす。お互いの旨味を引き出し合い、その加減がちょうど減塩人なってくる」と話していた。
味の基本は2種類のだし使い。基本のかつおだしととともに、塩やこしょう・薄口醤油などを加えた八方だしを作るこの2つを活用している。ポイントはだしの味をしっかり素材に含ませること。肉は後で炒める場合でも2種類のだしで下茹でする。
水で煮ると肉のクセが出るが、ダシを入れることでだしの旨味が肉に入る。炒めものの野菜のどの調味料分だけで肉の分の調味料は使わない。
魚にも旨味漬け。焼き魚にする場合でも生姜入りのダシに1時間以上漬け込む。野菜は八方だしで煮た後火を止め、落し蓋をして20分置くと味が中まで染みこむ。こうして作る料理はどれも下ごしらえの時点で素材の旨味が十分高められているので味付けの塩分は極力減らすことができる。
患者の評判も上々。患者さんは「もともと辛いのが好きで、最初は味がうすいのでちょっと戸惑っていましたけど、今は慣れておいしく頂けるようになりました」と話していた。
さらに入院した患者さんから感謝の言葉がたくさん寄せられている。国立循環器病センターではこの評判のレシピを病院以外にも広く普及させ、食生活を見直すきっかけにしてほしいとレシピの公開に踏み出した。
高血圧・腎臓科部長の河野雄平さんは「塩分を控えると血圧は確実に下がります。1gあたり1ぐらいだが、日本人全体で見れば血圧1〜2下がっただけで循環器病の患者が1〜2万人少なくなると思うので効果は非常に大きいと思います」と話していた。
基本のだしの作り方
- 1
- 1.8リットルの湯を沸騰させ、火を止めてから、約30グラムの削り節を入れる。
- 2
- 削り節が沈んだら、軽くひと混ぜし、そのまま20~30秒おく。
- 3
- 細かい目のざるか、キッチンペーパーを敷いたざるでこし、削り節を軽くしぼるれば出来上がり。
八方だしの作り方
- 1
- 1.3リットルのだしに、砂糖30グラム、薄口しょうゆ4分の1カップ、塩6グラムを加える。
- 2
- 火にかけ、ひと煮立ちしたらすぐ火を止める。ぐらぐら煮立てないこと。
下ゆで用八方だしの作り方
素材を下ゆでするときは、上記の八方だしと基本のだしを、2:1の割合で合わせたものを使う。
たとえば、八方だし100ミリリットル+基本のだし50ミリリットルといった具合。
豚肉のみそ炒めのレシピ
材料(分量2人分)
- 豚ロース肉(しゃぶしゃぶ用)…60グラム
- 玉ねぎ…70グラム
- ピーマン…10グラム
- パプリカ(赤)…10グラム
- 下ゆで用八方だし…適量
- ※八方だし:基本のだし…2:1の割合
- おろししょうが…2グラム
- 豆板醤(トウバンジャン)…0.26グラム
- サラダ油…0.5ミリリットル+1.5ミリリットル
★A
- おろしにんにく…0.4グラム
- おろししょうが…1グラム
★B
- 砂糖…0.9グラム
- 酒…1ミリリットル
- みそ…小さじ3分の1
- しょうゆ…0.8ミリリットル
作り方
- 1
- .玉ねぎは4センチ長さ、7ミリ幅の細切りに、ピーマンは3.5センチ長さ、3ミリ幅の千切りにする。パプリカは厚みを半分にしてピーマンと同様に切り、食感を残すように色よくゆでて水にとり、水けをきる。★Bは合わせておく。
- 2
- 豚肉は5センチ長さに切り、おろししょうがを加え、たっぷりの「下ゆで用八方だし」でゆで、ざるにあげて汁けをきる(ゆで過ぎないこと)。
- 3
- フライパンにサラダ油0.5ミリリットルを熱し、ピーマン、【1】のパプリカを色よく炒めて取り出す。
- 4
- 【3】のフライパンをさっとふき、サラダ油1.5ミリリットルを足して熱し、★Aを炒める。
- 5
- 香りが出たら玉ねぎを加えて炒め、透き通ってきたら、ゆでた豚肉を加えてさらに炒める。★Bを加えて味をつけ、豆板醤を加えて火を止め、炒めたピーマン・パプリカを加えて混ぜれば出来上がり。
減塩食について|治療・療法について|国立循環器病情報サービス
国循のかるしおレシピを参考に煮物作った!味付けは殆どしてないのに、だしの旨みでとても美味しい!当たり前だけど、だしって重要ですね~(^^)
— ふうたろ (@Fuutaroo) 2013, 4月 17
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