2014年11月16日(日曜日)放送のTBS・駆け込みドクター「意外と知らないうつ病解明」では、杏林大学医学部附属病院精神神経科の古賀良彦医師などがうつ病の症状や原因について解説していました。
うつの主な症状
うつの症状は主に3つ。自分の将来はどうなるのかと不安に気持ちに襲われる不安感。
すべての行動が億劫になるやる気の低下。
そして思考力の低下。
さらに胃痛・頭痛・便秘・肩こり・吐き気など様々な症状が現れる。最悪の場合自ら命をたってしまうことも。
なぜそんな症状が現れてしまうのか。
うつの原因は伝達物質の不足
うつというのは精神的な弱さ・性格の問題で起こるわけではない。実際には神経伝達物質という脳の中で情報をやりとりするものの働きがうまくいかなくなる。つまりうつというのは脳の病気。
鬱に関係ある伝達物質はセロトニン・ドーパミン・ノルアドレナリンの3つ。
セロトニンは安らぎを与えてくれる物質。不足すると気分が落ち込み不眠気味になる。
ドーパミンは意欲的になり、前向きな行動を起こす。しかし不足すると何事にも無気力になってしまう。
ノルアドレナリンは適度な緊張感を保つ。不足すると集中力などが著しく低下する。
これらの3つの伝達物質の不足が、気分の落ち込み、無気力、集中力低下という、うつ特有の3大症状を引き起こすと言われている。
とはいえだれでも不安な気持ちになることはある。いったいどこからうつと診断されるのか。
診断のポイントは「初期症状」「症状の程度」「症状の持続期間」
うつの初期症状
うつの初期状況というと、気分が憂鬱になる考えがちだが、実際は不眠・食欲不振などの症状が多い。
アメリカの調査によると、うつ病患者の41%にうつ病発症前に不眠の症状がでていたというデータがある。
症状の程度
うつの大きな特徴は、自分がつまらない人間だと思い込む。いわば妄想。さらに死んでしまったほうが良いと強く思い込む。
自分のせいではないのに、「自分のせいで取り返しの付かないことをしてしまった」と、強く思い込んでいたり、死んで詫びたいと本気で考えてしまう場合は、うつの可能性がある。
持続期間
2週間ずっと憂鬱な気持ちが続く場合は、うつを疑ってかかる。
うつになると心筋梗塞や脳卒中になる危険性が高まる
心筋梗塞や脳卒中の大きな原因は動脈硬化。うつになると運動量が低下し、食へのこだわりがなくなるため、偏った食生活になりがち。
その結果、動脈硬化を起こしやすくなると考えられている。
実際うつになると脳卒中発症のリスクが1.45倍増加するという調査結果が出ている。
鬱になりやすい傾向度チェック
- 外食のメニューはいつも同じ
- 連ドラは録りだめして一気に見たい
- 携帯は1日30回以上チェックする
- 並んでいる所に割り込みは許せない
- 飲み会では1円単位で割り勘にしたい
- 休日でもびっしり予定を組みたい
- 1分でも遅刻されると腹が立つ
- 周りに敵を作りたくない
これらの8個の項目の内、2個以下なら問題なし、3~5個なら注意が必要、6個以上は危険。
鬱になりやすいタイプは、真面目、几帳面、人付き合いに気を使う、秩序を愛する。これがうつになりやすい人の特徴。
女性のほうが男性の約2倍うつになりやすい
女性は生理、出産、更年期などホルモンバランスが崩れやすい。また、社会進出が増え、ストレスにさらされることが多くなった。
うつの人に言ってはいけない言葉
- 頑張れ…真面目で几帳面な性格の人をさらに追い込んでしまう。
- 怠けているんじゃないの?…うつという病気を理解してもらえないとどんどん辛くなる。
- 誰にでもあることだよ
- どれくらいで治るの?…本人が一番不安。その不安を助長してしまう。
- キッカケは何?…変えられない過去のことを考えさせてくよくよさせてしまう。
これらの問いかけはうつの症状を悪化させてしまう危険性がある。
うつの人との接し方
うつの人と接する場合、励ましすぎず、よく話を聞いて受け止めてあげる。そしていつもどおり接することが大事。
産後うつとは?
女性は出産後女性ホルモンのバランスが大きく乱れる。このホルモンの乱れが産後うつの発病に関係していると考えられる。
出産を機に女性ホルモンは大きく減少する。それにより精神的にも不安定な状態になる。
そして生活が子供中心になるなど、ライフスタイルの変化がストレスとなる。こうして産後うつになると考えられていrう。
うつなので気分が落ち込んで食べられない、眠れないなどの症状があるが、一番怖いのは子供に対する関心や愛情が失われてしまうこと。
産後うつの症状
産後うつの主な症状は、子供の世話をするのが億劫になる。
夫に対して過剰なまでにヒステリックになる。
育児放棄してしまうなど。
産後鬱は出産後2週間から3週間の間に発症すると言われ、女性の10~20%が経験するという。
うつ病の予防法
早寝・早起き・三度の飯。規則正しい生活が大事。
毎日日に浴びることが大事。高照度の光を長時間浴びることで生体リズムを整えるという光療法という療法もある。
朝日を浴びると、脳の神経伝達物質セロトニンの分泌が促される。毎日朝日を浴びることで、うつを引き起こすセロトニン不足を防ぐことができると考えれれている。
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