2015年2月1日(日曜日)放送のTBS・駆け込みドクター「ナゾの痛み徹底解明SP」では、片頭痛と緊張型頭痛の対処法などが紹介されていました。
頭痛の主な3タイプ
日本人の4人に1人、約3000万人以上が悩まされているという頭痛。番組の該当調査でも50人中24人が頭痛を感じたことがあると解答した。
頭痛の主なタイプは3種類。
頭の片側・両側がズキンズキンと痛む「片頭痛」。何らかの原因で脳の血管が広がり、神経が刺激されて痛みが出る。
頭全体が締め付けられるように痛む「緊張型頭痛」。主な原因は首や肩のコリ。そのため血管が過度に収縮し神経を刺激して痛みが出る。
3つのタイプの中で最も痛い「群発頭痛」。その苦しさから別名「自殺頭痛」とも言われ、眼の奥をえぐらるような激痛が1〜2時間続くこともある。
痛みを紛らわせるために自分の頭を壁に打ち付ける人もいるという。
群発頭痛が発症するメカニズムは明らかになっていないが、飲酒と喫煙が大きな原因だと言われている。
3つの頭痛の中でも症例のほとんどを占めるのが片頭痛と緊張型頭痛。
頭痛患者と向き合って25年の脳神経外科医の山王直子先生は、対処法を間違えると危険と警鐘を鳴らす。
「片頭痛は血管を拡張すると悪化するので温めてはいけない。」「緊張型頭痛の場合は全く逆で温めたあげた方が良い。」など、まったく対処が逆になるのでタイプを見極めることが大切。
片頭痛の症状と対策
片頭痛はひどくなると吐き気を感じたり実際に吐いてしまったり、音がうるさく感じる、光が眩しい、臭いに敏感になるといった過敏症状を伴うことがある。
また低気圧により血圧が影響を受けて起こる場合もある。
片頭痛対策
- 「こめかみ」や「額」の比較的太い血管などを冷やす。
- 身体を無理に動かさず静かな場所で横になる。
- マッサージは厳禁。血行が良くなりすぎて頭がガンガンしてくる。
朝食を抜くと片頭痛が誘発されるという研究結果もある。朝食べないと空腹状態が長く続くため血糖値が下がる。すると脳を正常の機能させようと多くの血液が脳に送られる。結果、血管が膨らみ神経を圧迫し片頭痛になる。片頭痛を疑う人は朝食をとることが大事。
緊張型頭痛の原因と対策
最近スマホやパソコンを多く触る人が増えている。仕事で何時間もパソコンの画面に向かっている人は首や肩がこってくるので、そこから頭痛が誘発される。
首・肩・背中などの筋肉が緊張することで起こる緊張型頭痛。身体的な原因だけでなく、家庭や仕事での精神的ストレスも神経や筋肉の緊張を高め頭痛の要因となる。
緊張型頭痛対策
- 蒸しタオルを方や首に当てて温める。冷やすと血管が縮まり悪化するので要注意。
- 姿勢を良くするだけでも効果がある。
緊張型頭痛の発症リスクを高める生活習慣
合わない枕が緊張型頭痛の原因になっていることがある。高さや硬さがあっていないと寝ている間に首や肩に負担がかかってしまう。
睡眠中の歯ぎしりや食いしばりも原因の一つ。寝ている時の噛みしめる力は通常の約6倍。朝起きた時になんだか肩がこっているなと感じたら歯ぎしりなどの可能性がある。専門医の診断をあおごう。
オードリー若林が実践する頭痛解消法「きつめの帽子をかぶる」
片頭痛は血管が広がることで痛みが出る、そのためきつめの帽子や鉢巻などでこめかみの動脈を圧迫すると痛みが和らぐと言われている。
塩分を減らすと頭痛の31%が減る
アメリカのジョンズ・ホプキンス大学の研究によると、塩分摂取量を1日9gから3gに減らすと頭痛の頻度が3割程度の軽減されたという。
塩分を減らすと血圧や脈拍が安定するため頭痛が緩和すると考えられている。
行列ができるの頭痛外来「獨協医科大学病院」
頭痛は合併したものも含めると約200種類のタイプがあるという。そのためタイプが特定しづらくなかなか完治までいたらない。
わらにもすがる気持ちで患者さんたちが訪れるのが栃木県にある獨協医科大学病院。この病院には日本で始めての頭痛患者専門の外来「頭痛外来」がある。全国から1日約100人、ロシアや中国からも患者が訪れる。
行列ができる頭痛外来を開設したのが平田幸一主任教授。平田医師が警鐘を鳴らすのが「警告頭痛」
警告頭痛とは?
今までに感じたことがない頭痛を「警告頭痛」という。
有名なものはくも膜下出血の前兆で起こる警告頭痛。バットで頭部を殴られたような激痛。
頭痛と同時に鼻づまりがある場合、ガンが隠れている場合もあるという。鼻の奥にできたガンが脳神経を刺激して頭痛を起こす。
目と頭痛も関連があり、くも膜下出血のように突然激痛が走った場合は、急性緑内障という病気の可能性もある。
発症すると頭痛や吐き気、目の激痛などが起こる。放置すると短時間で失明するおそれがある、早急に眼科医の診断をあおごう。
神経痛により引き起こされる頭痛もある。それが三叉神経痛。
頭から顔にかけて激しい発作性の痛みが生じる疾患。顔の感覚を司る三叉神経を血管が圧迫することによって起こると言われる。洗顔、歯磨き、咀嚼などで誘発され、風にあたるだけで痛くなることもある。
十分な睡眠など、正しい生活習慣を身につけることで三叉神経痛は防げるという。
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