2015年2月8日(日曜日)放送のTBS・駆け込みドクター「冬の突然死を解明SP」では、突然死の原因や対処法などが解説されていました。
突然死とは?
突然死とは症状が出て24時間以内に命を落とすこと。その数、年間およそ10万人と言われている。
原因の半分は心筋梗塞や狭心症などの心臓の病。3割が脳梗塞など脳の病。心臓も脳もその多くが動脈硬化や高血圧といった血管の障害によって起こされる。
出典:心臓突然死の予知と予防法のガイドライン(2010年改訂版)より。
突然死危険度チェック
- 熱い風呂が好き
- 負けず嫌い
- 食べるのが早い
- 運動をしない
- 早口でせっかち
性格や行動パターンによっても突然死のリスクは高まる。当てはまる項目が多ければ多いほど突然死になるリスクが高くなる。
突然死のメカニズム(心筋梗塞の場合)
血管の内側にコレストロールなどの脂が溜まることで血管が狭くなる。すると十分な血液が心臓に届かなくなるために心筋梗塞が起こる。
血管の障害は少しずつ進行するため自覚症状は表れにくい。気づいた時には重症化することが多い。
発祥死亡率は20〜30%と高く、ほとんどが病院に着く前に亡くなってしまう。心筋梗塞は発症後1時間以内に死亡することが多く瞬間死とも呼ばれている。
普段あまり関わりがないように思っている、血糖値、血圧、コレステロール脂質異常に目を向けることが大事。生活習慣病を放っておくと動脈硬化が進む。
突然死のリスクが高くなる動脈硬化。その主な原因は偏った食事や運動不足などの生活習慣。
心筋梗塞の前兆「放散痛」
放散痛とは心臓に問題があるのにも関わらず、心臓以外の部位に痛みが表れること。代表的な例として胃の焼けるような痛み、左肩や背中、奥歯が痛くなるなどがある。
「いつもとちょっと違うな」という感覚がとても大事。例えば「肩が痛い、普段はマッサージや揉んだらなおるけど今回は全然治らないぞ。」などと普段と違うな、気になるなという時は医師に相談する。
またタバコは血圧を急上昇させたり動脈硬化を進めたり、体にとってはストレス。血管にダメージを与える喫煙は突然死のリスクを高めるので要注意。
突然死が起こりやすい場面
就寝中
突然死が最も多いのは就寝中。
出典:日本心臓財団HeartNews(1999年発行)
中でも心筋梗塞の発作は朝方がピークで、原因は睡眠時無呼吸症候群など。
さらに就寝中の突然死は自律神経と関係がある。寝ている間は副交感神経が働いている。車でいえばブレーキが効いた状態。目が覚めるとアクセルがかかる。すると血圧が上昇したり、心拍数が早くなったり、血液が固まりやすくなる。
朝いきなり起き上がると血圧が乱高下してしまう。布団の中でもぞもぞとしてゆっくりと起き上がったり、起きる前に腹式呼吸を行って呼吸を整えると良い。
目覚まし時計の大音量でも血圧が急上昇するので、スヌーズ機能などを活用すると良い。
入浴中
睡眠中に続いて多いのが入浴中。特に冬は突然死(ヒートショック)のリスクが高くなる。
理由は暖かい暖房の効いた室内から、服を脱ぐため。この寒暖の差で血管が収縮し血圧は上昇する。
次に湯船に入った瞬間熱さを感じ、血圧はさらに上昇。そして長く湯船に使っていると今度は血管が広がり、血圧は急激に下降する。入浴に伴う血圧の乱高下が心筋梗塞や脳梗塞などの要因。
寒い季節の入浴には要注意。
脱衣所にストーブ等を置いて暖かくしたり、風呂にお湯をはるときにシャワーで湯をためると浴室内を暖めることができる。
ヒートショック予防のオネエ走りのやり方
脇をこすりながら小走りをし、お風呂に時間をかけて行くと身体が暖かくなる。
寒い所に出て行く時にやると効果的。
ゴルフ
その他に突然死のリスクが高いのがゴルフ。特に緊張が高まるパットでは心拍数が急激に増加。そのためグリーン上で倒れる人が多いという。
車の運転
ハンドルを握り運転するだけで血圧は上昇する。運転のストレスによって交感神経が高まり血圧が上昇するため。
高速道路で車を追い越すときは戦闘モードになっていて心筋梗塞が起こりやすいので注意が必要。さらに寝不足での運転も血圧を上昇させるので要注意。
朝のジョギング
夜のジョギングよりも朝のジョギングのほうが突然死のリスクが高い。
朝は血圧が上がりやすい状態。さらに寒い中で走ったりすると血圧が上昇して血管や心臓に負担がかかってしまう。
夕食前のお腹が空いている時にジョギングすることが最も脂肪燃焼効果があると言われている。
両親との同居
二人暮らしよりも両親との同居のほうが突然死のリスクが高い。両親と同居していると気を使う。
また不倫をしている男性は突然死のリスクが高まるというイタリアの研究もある。奥さんにばれないか、不倫相手に良くしてあげなきゃいけない、など不安材料がありプレッシャーがかかってしまう。
日常生活で現れる突然死のサイン
- 息が詰まるほどの胸に痛み
- 少し歩いただけでッ呼吸が苦しくなる
- 入浴時に動悸が激しくなる。
突然死の対処法
救急車を呼ぶ判断基準(心筋梗塞)
- 胸の真ん中の強い痛み
- 息切れ
- 冷や汗
- 吐き気
- 立っていられない
心臓の場合は急性心筋梗塞の可能性が非常に高い。上記のような症状がある場合はすぐに救急車を呼ぶ必要がある。
救急車が到着するまでの平均時間は約8分30秒。それまでにできることは?
意識(反応)があるかないかで対処法が変わってくる。
反応があって苦しんでいる時
- 1
- ネクタイやベルトなどの衣服を緩め、体に係る負担を軽くする。
- 2
- 本人が一番楽な体勢にする。これ以上状態を悪化させないことが大事。
- 3
- 毛布を 床や地面などは体温を奪われやすい。血管が収縮して血流が悪くなるのを防ぐため毛布などをかけ体温を保つ。
- 4
- 救急車が来るまで声をかけ続け、状態が悪くならないかを確認する。
楽な体勢は症状によって異なる。立ちくらみなどを起こしているときは足を高くする体勢が効果的。
腹痛の場合は膝を立て状態を少し起こすことで痛みが和らぐ。
反応はないが呼吸がある時
- 1
- 10秒以内を目安に呼吸の有無を確認。胸の動きを見る。
- 2
-
体を横にして顎を少し前に出し、その下に本人の手を添えて気道を確保。このとき、上の膝を曲げると体勢がキープできる。
反応も呼吸もない時
- 1
- 胸骨を圧迫死心肺蘇生を試みる。
- 2
- 胸骨圧迫を30回したら人工呼吸を1回。これを救急隊が到着するまで繰り返し行う。
人工呼吸をしたほうが効果が高いが、ためらうような場合は胸骨圧迫だけを繰り返す。胸骨圧迫は胸の真ん中を手の付け根で肘を伸ばしたまま強めに押す。
胸を押す深さの目安は5cm。スピードは1分間に少なくとも100回。医学部などでは「もしもし亀よ亀さんよ」のリズムで行えと教えられるという。
体格的に小さな小児(1歳以上16歳未満)は顎を上げて気道を確保して片手で行う。
乳児(1歳未満)は指二本でリズムは買えずに行う。
血管力UPで突然死を防ぐ!手クロス体操のやり方
- 1
- 足を軽く広げ体を安定させる。
- 2
- 手を握り胸の前でクロスさせる。
- 3
- 前かがみで脇を締める。口を開けていきみ過ぎないようにしてそのまま15秒間キープする。
- 4
- 15秒で手を開放させる。3回繰り返すを1セットとして1日3セット行う。
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