2012年9月1日放送の日本テレビ・世界一受けたい授業の保健体育の授業では、便秘解消や生活習慣病・メタボ予防、腸内洗浄に効果的なレジスタントスターチの効果や効能、レシピ(山形の郷土料理水まま・冷製クリームパスタ・トマトリゾット・ポテトサラダ)などが紹介され知恵ました。
レジスタントスターチとは
冷たいものは体によくないと昔から言われていたが、冷やすことで食物繊維のようなものが誕生し、身体に良い影響を及ぼす食材があることが最近の研究でわかったきた。その正体がレジスタントスターチ(Resistant Starch)。
番組ではレジスタントスターチ研究の第一人者、岐阜大学教授早川享志先生がレジスタントスターチについて解説。
消化されにくいでんぷん
レジスタントスターチとは消化されにくいでんぷんという意味で、冷やしたご飯などに含まれている。
温かいご飯を食べた場合は、胃を通って小腸で消化吸収される冷たいご飯の場合は小腸での消化吸収を免れて、大腸まで届く。こうした消化されにくいでんぷんがレジスタントスターチ。
小腸で消化されにくいという点では、レジスタントスターチは食物繊維とよく似た性質で、大腸内をきれいに掃除してくれる。しかしレジスタントスターチは冷やしてこそその力を発揮する。
冷蔵庫の温度が丁度良い
凍らない程度の低い温度→4〜5度。丁度冷蔵庫の温度が良いそうです。
しかし冷やしておいたご飯を電子レンジで暖めた場合。せっかくできたレジスタントスターチが元に戻ってしまう。
レジスタントスターチの効果
便秘解消に効果大
食物繊維はその働きによって2つに分類される。水溶性食物繊維を多く含む食品を食べると胃や小腸で消化しきれずに残った食物繊維は、大腸内で便に水分を与え、便を柔らかくする。この働きにより排便がしやすくなる。
一方不溶性食物繊維を多く含む食品を食べると、消化されずに残った食物繊維は大腸で便の量を多くし、便の通じを良くする働きがある。さらに食物を食べてから便として出るまでの時間を短縮する。
水溶性と不溶性の2つの食物繊維をバランスよく取ることが大事。そのバランスを兼ね備えたものがレジスタントスターチで、レジスタントスターチは別名快腸でんぷんと呼ばれている。
水溶性食物繊維
- 大麦
- ゆりね
- プルーン
- 豆きんとん
- エシャレット
- 生ニンニク
不溶性食物繊維
- おから
- ごぼう
- あずき
- さつまいも
- グリーンピース
- キャベツ
善玉菌の増加で腸内洗浄
小腸を通過したレジスタントスターチは大腸内で善玉菌(ビフィズス菌)の餌になる。そして増加したビフィズス菌などの善玉菌は、有害物質が作られるのを抑えこみ、体の内側から大腸内環境を改善してくれる。
血糖値の上昇を押さえて生活習慣病を予防
朝食などででんぷんを含んでいるものを多く食べると、一気に血糖値が上昇していく。しかしレジスタントスターチを摂ると、でんぷんがゆっくり消化されるので血糖値の上昇が緩やかになる。
すると脂肪を溜め込む働きをするインスリンの出る量が少なくなる。インスリンが抑えられると体脂肪の増加も防ぐことができる。
山形県の郷土料理水ままレシピ
作り方
- 1
- 冷やご飯のぬめりを冷水でとる。
- 2
- 茶碗に盛り、氷水をかける。
(1)
(2)
食べやすいだけでなく、冷やすことによって。温かいご飯よりも摂取カロリーが抑えられて脂肪がつきにくいレジスタントスターチ(消化されにくいでんぷん)ができる
便秘解消に効果的な特製レジスタントサラダレシピ
材料(約4人分)
- じゃがいも…2個
- にんじん…1/2本
- たまねぎ…1/2個
- かぼちゃ…1/4個
- マヨネーズ…大さじ4
- 塩…少々
- こしょう…少々
作り方
- 1
- じゃがいもは皮をむき、8等分に切り、かぼちゃは種とワタを取り、ジャガイモに合わせて切る。
- 2
- にんじんは小さい角切りにし、玉ねぎは薄くスライスして水にさらしておく。
- 3
- じゃがいもとかぼちゃを鍋で約10分ゆで、にんじんも別でゆでておく。
- 4
- ザルに上げ水気を切り、鍋に戻して中火で水分を飛ばす。
- 5
- じゃがいも、かぼちゃをボウルで潰し、にんじんとたまねぎ、マヨネーズを混ぜ、塩コショウで味を調え、冷蔵庫で冷ませば出来上がり。
じゃがいもは調理して冷ますことで、熱々の時よりもレジスタントスターチが2倍位状増える。またかぼちゃは元々レジスタントスターチが多いので、このように工夫して食べると良い。
腸内環境を整える冷製クリームパスタレシピ
材料(約4人分)
- 細めのパスタ…200g
- 塩(ゆでる用)
- 氷水
- トマト…2個
- らっきょう甘酢漬け…50g
- きゅうり…1本
- ヨーグルト…400g
- 味噌…80g
- カレー粉…小さじ1程度
- オリーブオイル…大さじ2
- こしょう…適量
- ひよこ豆などの煮豆…適量
作り方
★ソース
(1)マトは1cm角に、らっきょうは粗いみじん切りに、きゅうりは薄切りに切っておく
(2)味噌とヨーグルトを混ぜる
(3)(2)に(1)とこしょう、オリーブオイル、カレー粉を混ぜ、冷蔵庫で冷やす
★パスタ
(1)湯1Lに対し10gの塩を入れて沸騰させる
(2)麺を入れて表示+1~2分で柔らかめに茹でる
(3)ザルにあげ流水で洗いぬめりをとり、氷水でしめる
(5)クッキングペーパー等で麺の水をしっかりきっておく
(6)麺に冷えたソースをかけ、煮豆(適量)を乗せて完成
パスタも冷やすとレジスタントスターチが多い食べ物です。
そこに生クリームの代わりにヨーグルトを使うことで、ビフィズス菌を摂ることができ、でんぷんが豊富なカレー粉と、豆類の レジスタントスターチも一緒に摂ることで大腸に善玉菌を増やすことができます
生活習慣病を予防する冷製リゾットトマト風味レシピ
材料(約4人分)
- タイ米 1カップ
- 水 1カップ
- トマトジュース(食塩不使用) 2カップ
- 黄パプリカ 1個
- 塩 適量
- コショウ 適量
- タバスコ 適量
- 粉チーズ 適量
作り方
(1)タイ米を表示通りに炊き、パプリカを1cm角に切る
(2)鍋に炊けたごはん、水、トマトジュースを加えて中火で煮こむ(約10分)
(3)塩、コショウを入れひと煮立ちしたら火を止め、パプリカ、タバスコを入れて混ぜる
(5)冷蔵庫で冷やす
(6)お好みで粉チーズをかければ出来上がり
お米の種類によってレジスタントスターチの量が違う。タイ米は比較的レジスタントスターチが多いが、もち米は少なく、コシヒカリやササニシキは中間ぐらい。
同じ白米でも精米する前の玄米はより消化されにくいのでレジスタントスターチの効果が期待できる。玄米を混ぜるのもおすすめ。
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