2015年2月22日(日)放送のNHKスペシャル「腸内フローラ~解明!驚異の細菌パワー~」では、腸内細菌の遺伝子解析の第一人者・東京大学教授の服部正平さんなどが腸内フローラについて解説していました。
腸内フローラとは?
人間の腸の中には目に見えない小さな生き物が住んでいる。それは細菌。その数なんと100兆個。
腸の中の細菌の生態系全体を指して「腸内フローラ」と呼ぶ。フローラとはお花畑という意味。個性豊かな菌たちが暮らす腸の中のお花畑。
腸内細菌は人それぞれ違い、少しずつ変化するが大きくは変わらない。5~6年前から全体像がわかるようになり研究が進んだという。
お腹の中の1~2kgの腸内細菌が入っている。これらの菌がお腹の中で毎日増殖していて、増えた分がうんちとして出される。うんちの1/3から半分以上は腸内細菌の固まり。
そんな腸内フローラの研究が今医療を大きく変えようとしている。世界中で次々と国家プロジェクトが始動。最先端の遺伝子解析によって新しい菌の発見が相次いでいる。
がん、糖尿病、肥満、アレルギーに影響を与える
その腸内細菌が全身の健康に影響を与えていることがわかってきた。がん、糖尿病、肥満、アレルギー、これまで考えもしなかった病気が腸内細菌と関わっていた。
分子生物学者は「すでに30以上の病気で腸内フローラとの関係が見つかっています。どこまでいくか予想もつきませんが医学を大きく進歩させることは間違いありません。」と話す。
腸内フローラはすでに治療にも生かされている。重い感染症にかかり全身の倦怠感とめまいに悩まされてきた女性。腸内細菌を入れ替えるという最新の治療を受けると、すっかりよくなった。
美容にも腸内フローラが影響を与えている。腸内細菌の出す「エクオール」によって肌のシワが減少。さらに腸内細菌の影響は脳にまで。性格や感情を変える力があるというのです。
精神科医は「脳と腸内細菌の関係がこれからの研究で想像以上にわかってくるでしょう。」と話す。
腸内フローラで肥満を防ぐ
腸内細菌が全身に影響を与える。それを世界に知らしめたのは肥満に関するある研究。発表したのは腸内細菌の研究で世界のトップを走る科学者、ワシントン大学の医師で生物学者のジェフリーゴードンさん。
研究では完全な無菌状態で育てたマウスに、肥満の人と痩せている人の腸内細菌を移植。人間の腸内細菌を持つマウスを作り、餌や運動条件など同じ条件で育てた。すると驚きの結果が。
脂肪の量の変化のグラフを見ると、痩せた人の菌を与えたマウスは変化なし。ところが肥満の人の腸内細菌を与えたマウスはどんどん脂肪が増え太ってしまった。
何度やっても結果は同じ。肥満の人の腸内ではある種の細菌が少ないことがわかった。
肥満の人の腸内で少なくなっていたのはバクテロイデスなどの菌。こうした菌に肥満を防ぐ働きがあった。
バクテロイデスが出す短鎖脂肪酸が肥満を防ぐ
腸内細菌は人間の食べたものを分解しそれを栄養にして生きている。そのとき腸内細菌は様々な物質を出す。
腸内細菌が出す物質が人間の体にとって重要な働きをしていることがわかってきた。バクテロイデスが出すのは短鎖脂肪酸。これが肥満を防ぐ。
肥満を防ぐ仕組み
もともと肥満は脂肪細胞が脂肪を取り込むことで起きる。血管を流れる脂肪を取り込み続け、どんどん巨大化するため太ってしまう。
バクテロイデスが出した短鎖脂肪酸は腸から吸収され血液中に入る。全身に張り巡らされた血管を通して体の隅々まで運ばれていく。短鎖脂肪酸が脂肪細胞に働きかけると脂肪の取り込みが止まる。余分な脂肪の蓄積を抑え肥満を防ぐ。
短鎖脂肪酸には筋肉などに作用し脂肪を燃やす働きもある。
脂肪の蓄積を減らし消費を増やすという、全身のエネルギーのコントロールを腸内細菌が行っていた。
腸内細菌「バクテロイデス」を増やす方法
キーワードは食物繊維。食物繊維は腸内細菌のエサ。エサとなる食物繊維が不足すると腸内細菌のパワーが落ちる。
腸内細菌のエサとなる食物繊維が多い食品
- ごぼう・たまねぎ・アスパラガスなどの野菜。
- 納豆・大豆などの豆類。
また3月3日のたけしの健康エンターテイメントみんなの家庭の医学でも腸内フローラについて解説されるそうです。
合わせて読みたい
得する人損する人 むくみ腸,便秘解消体操&ヨーグルトはちみつ大根
コメント